プノンペンから着いて、サイゴンを歩き回り、ビールを飲んで、ホテルで昼寝をして、またビールを飲んで寝る

【サイゴン中央郵便局(2002)】
(1994年のこの時期は、1万ドンが1ドル、100円と考えればわかりやすいです)

1994年8月29日午前9時ちょっと過ぎ。
プノンペンからサイゴンへ到着。

空港から日本人4人でタクシーをシェアして、1人をホンセンホテルへ降ろす。
そのあと、バンカンホテル(Van Canh Hotel)へと乗りつけた。

バンカンホテルというのは、なぜか日本女性に人気のベンタイン市場広場の南側にあった。
いまチェックしてみたら、もう存在してないみたいだ。

バンカンホテルは、安宿としては大きく、部屋数も多かった。
部屋を見せてもらったが、一部屋6ドルから20ドルまでいろいろあったよ。

僕としては1人の部屋で落ち着きたかったので、部屋をチェックして回った。
8ドルのバスつきの部屋が大きさとしてはよかった。

ただ、最初の部屋がイヤに暗かったので、同じレベルの部屋を見せてもらう。
210号室、201号室を見て、246号室に決めた。

これでもまだ午前中だ。
世界旅行者みどりのくつした(みどくつさん/みど先生)は、新しい町へ着いたらとにかく歩くことにしている。

バックパックを部屋に置いて、身軽になって、サイゴンの町へ飛び出す。
ベンタイン市場を通り過ぎ、レロイ通りをズンズン歩いて、ドンコイ通りまで歩いた。

「VIDEO300」という映画館の前を通ると、なぜか「夢見るシャンソン人形」の音楽が流れていた。
ベトナムは元フランス領だったわけだからフランス文化が浸透しているのだろう。

が、なぜ何十年も前の、僕が知っている音楽が流れているのかわからない。
多分、神様がぴったりの音楽を選んで、世界旅行者の歓迎のために、流してくれたのでしょう。

歩いていて見つけた「サイゴンツーリスト」で、サイゴンの地図を買った(1ドル)。
それから、町の本屋へ入って、絵葉書を20枚買う。

それはもちろん、プノンペンの中央郵便局から出した絵葉書が、ある理由で日本へ着かないだろうと思ったからだね。
ドンコイ通りを、サイゴンの中央郵便局へと歩いた。

中央郵便局はとてもステキな建物で、フランス風の高い天井と、長いライティングテーブルがとても格好いい。
このときはただ、郵便局を見るだけが目的だった。

郵便局の前のサイゴン大教会へ行ったら、閉まっていて入れない(涙)。
また逆方向にずんずんと、ドンコイ通りをサイゴン川まで歩いた。

サイゴン川沿いに「マジェスティックホテル」を見る。
このホテルは、ベトナム戦争当時に外国人特派員、戦争写真家、ジャーナリストが集まっていたという伝説のホテルだ。

話のネタに泊まってもいいとおもったが、1994年は改装中で泊まれず(残念!)。
このあとまたサイゴンへ行った時(2002年)は、わざわざ高級ホテルに泊まる余裕がなかったよ(涙)。

ドンコイ通りの「サイゴンホテル」へ行ってみた。
ホテルを移ろうかと考えていて、値段を調べたかったからね。

その時の調査では、サイゴンホテルにはなんと7クラスの部屋があった。
部屋代が22ドルから69ドルというんだ。

世界中の普通のホテルでは、だいたい標準の部屋料金は決まっているものだ。
一つの中級クラスのホテルで、これだけ違っていると言うのは変じゃないかな。

そう思ったが、調査をとっとと済ませる。
お腹が減ったので、レストランへ行った。

川岸からちょっと折れた「レストラン#8」へ行く。
座ったところで、激しい雨が降ってきたので、向かいの「レストラン#13」へ移動する。

ここで興味深かったのが、ビールの値段だ。

SAIGON(6,500don)/
333(8,500don)/
VINAGEH(8,500don)/
B.G.I.(10,000don)/
TIGER(10,000don)/
HINEKEN( 11,000don)/
SAN MIGUEL(10,000don)/
KRONEN BOURG(8,500don)

という風に、8種類もビールがあって、それぞれ値段が違う。
日本だと、ビール専門店でもない限り、飲み屋のビールの銘柄は決まっているものだ。

僕がよく行っていた、高級日本料理店・養老の滝でも、いまは「養老ビール」と「エビスビール」くらいしかないのだが。
こういう細かいことにうるさいのは、欧米人だよね。

ホテルの値段も細かく分かれている。
また、レストランにもイヤに細かくビールが提供される。

これはなにか、民族的、歴史的いわれがあるんじゃないかな。
と思っただけで、でも、世界旅行者は深く考えません。

チキンと野菜と白飯で16000ドン。
サイゴンビールを2つ飲んで13000ドンで、合計29000ドン。

これを3ドルで払った。
というのは、5ドル出して、2ドルおつりがあったからね。

しかしまだまだ、雨が激しく降って止まない。
ホロをかけたシクロに乗って、バンカンホテルへ戻る(1ドル)。

昼から歩き回って、頭も使って、ビールを飲んだので、疲れて寝てしまった。
午後2時から午後6時くらいまで、4時間も、バンカンホテルのベッドで寝ていた。

午後7時ごろになって、また外へ出る。
このころもバックパッカーストリートの「ファングーラオ通り」は名前が知られていた。

それでファングーラオへ行こうと考えたのだが、だんだん暗くなってきたし、道もわからなかったので、行くのを諦める。
ホテル前の屋台で、ソバ(5千ドン)を食べた。

バンカンホテル3階のレストランで、タイガービール(1万1千ドン)を2つ買った。
部屋へ戻って、ビールを飲む。

ビールを飲みながら、ノートに旅行の日記を書く。
今日は、カンボジアからベトナムへ入り、ホテルを決めて、町を歩いた。

それからたくさんビールも飲んだね(笑)。
旅人には、1日の終わりのビールとベッドさえあればいい。

【旅行哲学】旅人には、1日の終わりのビールとベッドさえあればいい。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20080429