パタヤビーチ(Pattaya Beach)からマイクロバスでバンペー(Ban Phe)へ、ボートでコサメット(Ko Samet)へ渡る/タイ(Thailand)

【クラブピジョンポイント@トバゴ島/トリニダードトバゴ(2002)】
「アンザックホテル」の304号室で目が覚めたのが午前5時半。
体調は非常にいい。

まずやったことは、ジーンズのファスナーの取り付け部分がほころびていたのを修理した。
ずっと気になっていたのでスッキリした。

それが終わって考えてみる。
パタヤは昔から、それほどたいしたビーチではなかった。

ただ、ベトナム戦争のときの米軍人の保養地として発展しただけ。
だから、オープンバーがたくさんあり、風俗がメインのところなんだよ。

とにかく、パタヤのビーチ自体が汚い。
だから、沖にあるラン島(コーラン)へ行くツアーがあって、そこで泳いだりする。

僕はラン島には、そのころ別居していた女の子と行ったことがある。
今回は男1人だし、いまさら行っても意味がないよ(涙)。

このままパタヤにいても、つまらない。
昨日パタヤに来たのは許せるが、2日連続で泊まるのは問題だろうね。

では動くとして、どこだろうか?
昨日読んだパタヤの情報誌「What's on Pattaya(Aug 24 1994)」には「RAYONG(ラヨーン)」の話が多かった。

ラヨーンは「コサメット(KO SAMET)」という島への乗り継ぎ地点らしい。
そういう時は、神は世界旅行者に「コサメットへ行け!」と命じていることが多い。

ただ、そのコサメットというのが、どういうところかわからないしなー。
それに、ビーチというのも、正直、飽きたんだよ。

1987年から1990年の世界一周旅行の時は、海があれば、湖があれば、プールがあれば、とにかく泳ぎまくったものだ。
結婚して東京のど真ん中に住んでいたころは、シティホテルのプールに行くのがブームだった。

プリンスホテルのひと夏のプール共通券を買っていたりした。
そして、東京プリンスホテル、赤坂プリンスホテル、麻布プリンスホテル、高輪プリンスホテル、品川プリンスホテルと、泳ぎまくっていた。

このころは、とにかくシティホテルのプールで泳いで、肌を焼くことが格好よかった。
また海外へ出ても、とにかくがんばって真っ黒になることが目的だったりしたよ。

しかしそのあと、紫外線の悪影響が知られて、皮膚癌が生じる可能性が指摘された。
すると、昔のように黒く焼こうとまでは思わない。

ちょっと日に焼いて、あとはビーチのレストランやバーで、海を眺めている。
これが、世界一周旅行から戻ってきた1990年以降の僕の考え方だ。

だから、どのビーチに行こうと、泳ぐのはほんのちょっとだけ。
ビーチへ行っても、景色を眺めているだけ。

行くとしたら、ラヨーン経由でコサメットだね。
ただ行き方がはっきりしない。

まあ行き方は、これから捜せばいいだけ。
交通手段は簡単に見つかるだろう。

パタヤとラヨーン、そしてコサメットは地図を見ると、たいして遠くない。
でも、旅では何が起きるかわからないのも事実だ。

もしコサメットへ今日行けないならば、バンコクへ戻ればいい。
カオサンか、ジュライに泊まって、明日アユタヤでも見に行けばそれでいい。

こう、今日の行動を決定する。
だからまずパタヤの旅行代理店を捜しに、ホテルを飛び出した。

パタヤの通りを歩きまわると、ちゃんとしてそうな旅行代理店を見つける。
それが「マリブトラベル(Malibu Travel)」だ。

中に入って、いろいろと話をして情報を聞き出す。
コサメットへ行くためには、ラヨーン(Rayong)からバンペー(Ban Phe)へ行き、そこからボートに乗り換えるそうだ。

マリブトラベルのおばちゃんが、ローカルバスに乗るときのため、タイ語で場所などを書いてあげようかと言う。
でも、僕は正直、もっとすっきりと簡単に行きたいね。

するとマリブトラベルの若い女の子が、ツアーバスを勧めてくれた。
ツアーバスがあるのならば、最初からそう言ってくれればいいのにね。

ツアーバスは、午前8時、10時、午後12時、3時半に出発するとのこと。
ツアーバスだから、ホテルでピックアップしてくれる。

午前10時のバスを予約した。
パタヤからバンペーへ行って、船でコサメットへ(120B/480円)。

アンザックホテルのレストランでバスを待つと、時間通りにマイクロバスがやってきた。
結局、白人男性とタイ女性のカップルが2組、白人のカップルが一組、それと白人男性と僕の8人になる。

午前10時にパタヤを出て、午前11時15分にバンペーの船着場に到着。
ここでボートに乗り換えて、コサメットへ向かう。

乗る船には「Malibu」と書いてある。
「マリブトラベル」のツアーだからマリブ号なのかしら。

コサメットまで120Bだと思っていたが、ボート料金は別に30B取られた。
ボートに乗り込んで、船員様たちが昼食を食べ終わるのを待つ。

白人カップルはどこかへ行ってしまった。
白人とタイ人女性のカップル2組は、両方とも、ボートの中で競うようにいちゃついている。

というか、白人男性がタイ女性にべたべたしているわけだが。
目のやり場のない白人の若者(イギリス人のショーン君)と僕は、自然と話を始める。

「船が出るのが遅いなー」とか「コサメットの宿は決めてるの?」とかいう普通の旅行話だ。
本当は「白人のおっさんたちは、もう少し押えて欲しいよねー。どうせすぐにホテルへ行くんだから」と言いたいわけだがね。

船はさらに水を積み込んで、ボートが出たのが午前11時53分。
コサメットを右に見ながら、ボートは南下する。

コサメットは南北に細長い島だ。
その北の端に正式な船着場があるようだ。

見るとほかのボートはすべてそちらへ向かっている。
ところが僕らの乗るマリブ号は、コサメットを右に見ながら、さらにゆっくりと南へ下る。

わざわざ南の方のビーチへと向かっているようだ。
ボート自体のスピードも他のボートに比べて遅くて、次々と追い抜かれる。

結局、南の方のビーチに着いたのは1時間くらいたった後だった。
場所を聞くと「アオウォンドゥア(Ao Wong Deuan)」というビーチらしい。

ここに「マリブガーデンリゾート」というリゾートがある。
なるほど、だから、マリブトラベルがここまで送ってきたというわけか。

白人とタイ女性のカップルはバンガローの予約などもしているのだろう。
ボートが着けるような桟橋がないので、平底舟に乗り換える。

波打ちぎわで靴を脱いではだしになって、平底船を下りて、島へ上陸する。
すると制服を着た係員がやってきて、一人当たり50B徴収された。

コサメットが国立公園にあるので、その入園料のようなものらしい。
いやー、次々と金をむしりとられるシステムだね。

ところで僕は何も、こんな南のビーチへ来るつもりはなかった。
何しろ明日(9月2日)はバンコクへ戻って、そのままドンムアン空港へ行き、9月3日午前2時のフライトで日本へ戻るのだから。

出来るだけ、北の船着場に近い方がいいのでは?
まあ、賑やかな方がレストランもあるだろうし、買い物も出来るだろうからね。

一緒にやってきたイギリス人のショーン君も、僕と同じ考え方だ。
彼は9月4日までコサメットにいて、ガールフレンドと待ち合わせして、コサムイへ行くそうだ。

ただ、彼はあんまりモテそうになかったので、見栄を張っているのかもしれない。
でも僕は礼儀正しいので、「キミにガールフレンドがいるようには見えないけど」なんて言いませんでした。

とにかく、どこかへ移動した方がいい。
ピックアップトラックがやってきた。

午後1時20分、ピックアップトラックに4人乗ったが、動かない。
運転手が、「客が少ないから動かない」と言うんだ。

最初は1人30Bの話だったが、4人が1人40B(160円)払うなら動くという。
しかたなくみんな、40Bずつ出す。

ピックアップは山道をごろごろと動いて、ちょっと賑やかなバンガローの並んでいるところへ来た。
適当に店やバンガローがあるところで、ピックアップを降りる。

歩いて回って「リトルハット(Little Hut)」というバンガローに決める。
28番のバンガローを1人で使って、1日80バーツ。

電気がつかないので聞くと、「電気は午後5時から」とのこと。
まあとにかく、バックパックをバンガローに置いて、島の探検に出かけました。

だって、明日の計画を立てなければまずいからね。

【旅行哲学】ビーチリゾートは男1人で来るところではないかも。
参考: コサメット(サメット島)旅行記@サメット/タイ
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20080509