《ちょっと下手な両替をして、オランダ女性の命を救って、さてサパへ進む》

【ラオカイからサパへの山道で/後方に棚田が見える】

【世界旅行者とオランダ女性のミミ】
ラオカイの入国管理事務所を、出会った旅行者6人で、まとまって出た。
が、オランダ女性のミミは、てきぱきと交渉して、1人でバイクに乗ってどこかへ(多分サパへ)行ってしまう。

中国留学中の日本人カップルは、ラオカイの駅へ歩いて行った。
彼らは、ハノイへ急いでいる。

僕と金髪くん、それからでっぷり太って汗を流し続けている亜瀬尾くんの3人が取り残された。
僕たちは、ミニバスでサパへ向かうつもり。

ただ、2人の歩きが遅いね。
僕はとっとと1人でラオカイから紅河に架かる橋を渡って進む。

紅河の橋を渡った左側に、バスターミナル(というかただの広場)を見つける。
サパ行きのバスを見つけて、料金や何時に出るかと聞いている。

そのうちに残りの2人が追いついてきた。
バス乗り場にいたベトナム人が、両替を勧める。

現地通貨がないと動きが取れないのは確かだ。
バス料金も、現地通貨で払えないんだしね。

それにとにかく国境を越えたら、まず最初に両替をするのが基本。
これが陸路国境を次々と越えていく個人旅行者が、まず考えることだ。

ベトナム人に連れられて、ぞろぞろと歩き、小さな貴金属店へ出る。
この貴金属店での両替レートが「1ドル=14000ドン」だった。

手持ちの中国元を両替してもらうと、「1元=1620ドン」だとのこと。
まず、持っていた123元を19万9260ドンに両替してもらう。

この交渉は、もちろん貴金属商の電卓で行っているわけだ。
実は、サパでのレートは1ドルが15000ドンだったから、ここのレートは悪かったんだけどね。

普通は国境を越えたところで、両替商が声をかけてきて、レートを比較することが出来る。
ただ、今日が日曜のせいなのかどうか、競争がない。

他の旅行者もいないんだから。
言い値で両替するのだから、少々の損は仕方ないだろう。

思い返せば、国境で出会った、ベトナム旅行を終えて中国へ向かう日本人旅行者がいたよ。
彼から両替レートは聞いておくべきだったね。

もちろん僕は、「Lonely Planet South-East Asia(11th edition)」を持っている。
これは、2001年に出版されたもので、この旅が2002年だから、まだそのころの最新版だ。

本には、ベトナムドンの両替レートとして「1ドル=14611ドン」とある。
だから、この両替が、それほど悪いとは思えなかった。

少なくとも、一桁違うなんてことはない(笑)。
両替しようとしたところで、マイクロバスが一台店の前に停まる。

そのバスからは、さっき別れたばかりのミミが出てきた。
互いに「オー、ミミ♪」、「ハーイ、ケン♪」と言葉を交わす。

僕は外国人と出会うと、まず「僕をケンとよんでね」と自己紹介するからね。
他の日本人が英語をしゃべらないので、ほんのちょっとした会話をしただけで、ミミと僕は友達になっていた。

彼女も結局バスでサパへ行こうと考えている。
乗ったバスが両替商まで連れてきたという。

ミミは、「ケン、ベトナムのお札のゼロを確認しなさいよ!」とアドバイスをくれる。
ベトナムドンが安いので、どさくさにまぎれて、千ドン札を一万ドン札として渡すこともあるのだとか。

みんな両替を済ませた。
みんなで両替をすると、互いにお札を確認しあったりするので、誤魔化されることは少ない。

国境を越えた時に、旅行者が集まって互いを守りあう習慣なわけだ。
結局、日本人3人とオランダ人女性1人の4人がまとまった。

これから、4人はサパへ向かう。
みんなで、ミミを乗せてきたマイクロバスに乗ろうとする。

僕がサパへの料金を聞いてみる。
最初の言い値が1人33000ドン。

「Lonely Planet」によると、マイクロバスの料金は2ドルとある。
レートが1ドル当たり14000ドンとしても、28000ドンということだ。

一応値切ると、28000ドンにはすぐに下がる。
素直にバスに乗り込もうとする。

ところがそこに、もう一台バスがやってきた。
そして、サパへ行くのかと聞いてきた。

他の日本人旅行者諸君は、乗り込んだバスでこのまま行きたいようだ。
しかし、競争があれば値段は下がるのが当然。

僕は新しく来たバスの運転手と料金交渉を始めた。
僕が料金を聞くと、すぐに一人当たり2万5千ドンに下がる。

すると、僕たちが乗っているバスが、やはり、同じ料金まで下げた。
僕はさらに値切りの交渉をする。

というのは、僕たちは4人とまとまっている。
なんでも、まとまれば値段は下がるよ(笑)。

結局、新しく来たマイクロバスは、1人2万ドンまで下げた。
ミミを乗せてきたバスは、そこまでは下げられないようだ。

だから僕はみんなに声をかけて、新しいバスに移ることにした。
そのうちにバスの運転手同士が口論を始めたよ。

日本人3人はすぐに新しいバスに乗り込む。
ところがミミは、バックパックなんかをマイクロバスにおいている。

その荷物を取り出そうとする。
ちょっと手間取っている。

すると、ミミを乗せてきたバスは急に動き出した。
見ると、ミミの首がシートベルトに引っかかって、首が絞まっている。

ベトナム人の運転手はかまわずに、車を動かそうとする。
僕は「ストーップ!」と大声を出して、車を止めた。

ミミの荷物を僕たちが乗ったバスに運び込む。
「Lonely Planet South-East Asia」があったので、自分のものだと思って、僕のデイパックへ入れる。

バスに乗ったあとで、ミミが「私のガイドブックがない!」と言い出す。
僕が念のために自分のデイパックを見ると、同じロンプラが2冊あったよ(笑)。

ミミも僕も同じ「Lonely Planet」を持ってたってわけだね。
このくらい「Lonely Planet」は欧米人の間では信頼がある。

だから、日本人も「Lonely Planet」を旅行の定番としてもって行ったほうがいいと思うよ。
とにかく欧米人の読者が多いから、中身については、非常に信頼が置けるからね。

マイクロバスは、僕たちを乗せたあとでまた、ラオカイのバスターミナルへ戻った。
新しい乗客を乗せて、結局はバスは、ほとんど満員になってしまう。

それからバスは、サパへの山道をだらだらと登り始めました。
やはり雨季なので、道は土砂崩れがあちこちにありました。

途中で土砂崩れの修復作業で、一時的に通行を停止しているところがあった。
道にはバスや車のちょっとした渋滞がある。

ここで降りて、男性は立小便をしたりする。
よく見ると、ラオカイからサパへの山道の両側には、棚田がずーっと広がっていた。

そこで僕の写真を取ってもらいました。

【写真】ラオカイからサパへの途中。
【旅行哲学】なんでも集団で行動すると安全で安くなる。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20071212