「上海〜バンコク旅行記(2002)」より、第66話《翌日のハロン湾一日ツアーに申し込む前に、日本人旅行者を捕まえる》

【ハンベー(Hang Be)通りのネットカフェ】
ホンゴックホテルで朝食を取って、バックパックを部屋に置いて、世界旅行者はバックパッカーストリートのハンベ通りへと歩いた。
さすがバックパッカーストリートで、旅行代理店、ゲストハウス、小さな食堂、ネットカフェなんかがズラリと並んでいる。

ベトナム旅行について、移動手段はどうなっているのか、大雑把なところが知りたい。
開いていた、適当な旅行代理店に飛び込んでみる。

【この写真は、ぶらりと入っていった「シンカフェ」@ハンベー通り】
すると、そこには、フランス語を話す、きれいな女性がいた。
彼女はとても親切で、話し相手になってくれる。

僕もフランス語の練習というわけで、いろいろ話をしたよ。
パンフレットをくれたが、そこに「Daily Open Bus」というのがある。

それには、ハノイからフエ、フエからホイアン、ホイアンからニャチャン、ニャチャンからサイゴン(ホーチミンシティ)へのバスの時間と料金が書いてあった。
見ると、料金がそれぞれ、9ドル、3ドル、8ドル、8ドル。
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ハノイ - フエ             19:00 - 11:00  US$9
フエ - ホイアン          08:00 - 12:00  US$3
ホイアン - ニャチャン  06:00 - 15:00  US$8
ニャチャン - サイゴン  07:00 - 17:00  US$8
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つまり、ハノイからサイゴンまで、28ドルあれば縦断できるということ。
これはこれは、いい情報をもらった。

でもこのときはまだ、世界旅行者は「ハノイ偵察状態」だったので、情報を仕入れるだけ。
切符を買ったりはしないよ。

歩いていると、古本屋を見つけた。
そこで、古本を2冊購入した。

一冊は有名な「Seven Years in Tibet」、これが2ドル。
もう一冊が「Backpack」(3ドル)。

「セブンイヤーズインチベット」は、映画にもなった有名な本だ。
「バックパッカー」を買ったのは、表紙に美人のバックパッカーの水着写真があったから、それだけ。

「Lonely Planet」にも紹介してあった旅行代理店「love planet」(25 Hang Bac St.)に行く。
明日の「ハロン湾一日ツアー」は14ドルだそうだ。

でもまだ申し込まない。
こういうツアーに日本人1人で申し込むと、話し相手がいなくてさびしい思いをする可能性があるからね。

だから、さらに歩いて、誰か適当な日本人旅行者を捕まえるつもり。
町を歩いていると、性格のよさそうな日本人を見つけた。

「ハロン湾へ行った?」と声をかける。
これが大阪の学生さん(面倒なので彼を「大阪くん」と呼ぶ)。

大阪くんは、ホーチミンへ入って、ハノイから出る(ただし、サイゴン経由)切符を持っている。
これが7万円くらいだったそうだ(2002年8月の話です)。

彼はすでにサパへも行ってて、僕らが見に行った「ソンハーGH」に泊まった。
ソンハーは、ツインに一人で泊まると10ドル、2人で泊まると一人7ドルだとか。

これはボッタクリだよね。
僕が泊まったロータスホテルは、6ドルだったしね。

大阪くんとは、朝にもかかわらず、僕が誘ってタイガービール(1ドル)を飲んだよ。
彼もこれからハロン湾を見るということなので、さっき僕が行った「ラブプラネット」へ行って、一緒に申し込む。

明朝午前7時15分にラブプラネットのオフィスへくればいい。
大阪くんとは、明日の再会を約束してここで別れた。

ラブプラネットで、昆明の大学に留学中の日本人学生諸君(男1人、女2人)に会った。
彼らは景洪からラオスへ入り、ずーっとバスで、ハノイへやってきたそうだ。

いやはや、若いってすばらしいね。
彼らの話では、昆明の大学の授業料は一年で1400ドル。

昆明で部屋を借りると、一日3ドルだとか。
ちょっと高いような気もするが、彼らが言ったことをそのまま書いておきました。

ちょっと時間もあるので、ラブプラネットのおじさんに床屋の場所を聞いて、散髪に行く。
下手な床屋だったが2万ドン、つまり150円程度。

頭も洗ってくれないので、シャワーを浴びたい。
とっととホンゴックホテルに戻ることにする。

このときは、試しにシクロに乗ってみた。
道がわかっているので、変な動きをされてもわかるからね。

その料金が言い値で1万ドン(80円)。
チップを千ドンつけて、1万1千ドンを払った。

ホンゴックホテルの自分の部屋305号室は、きれいに掃除されていた。
汗びっしょりだし、髪の毛もついてるので、まずシャワーを浴びる。

清潔なベッドに、裸でちょっと横になる。
本当はこのまま、クーラーの効いた静かな部屋で昼寝でもしたいね。

でも、明日ハロン湾へ行くならば、多分、もうハノイに見るものはない。
午前中に、歩き回って、町の様子もわかってしまった。

ハノイ自体、たいした町ではない。
とすると、明日、ハロン湾から戻ったら、そのまま夜行列車でフエに移動するのが賢い。

というのは、さっきもらったバスの時刻表で、ハノイからフエまで16時間かかる。
16時間もトイレのないバスで旅をするのは、拷問だからね。

ハノイからフエは、寝台列車で移動するのがいい。
そのあとは、昼間のバスで十分に移動できるから、身体は楽だ。

また、トラベラーズチェックをドルの現金に両替しなければ。
いやはや、旅ではいろんなことをしなければならないね。

【旅行哲学】町を歩けば、問題は解決する。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20080312