上海〜バンコク旅行記(2002)より、第72話 《当日の鉄道切符が入手できず、ハンベー通りを歩いて宿を決める》

【夜中に歩いて見つけた「ESPECEN HOTEL」】
ハロン湾の一日ツアーは、午後5時ごろに終わった。
バスに乗ってハノイへ急ぐが、もちろん途中で土産物屋に寄った。

その土産物屋の時間が長かったなー(涙)。
結局、ハノイへ到着したのは、午後9時過ぎになったよ。

僕は旅行代理店に切符を頼む時に、次のように考えていた。

>>ハロン湾一日ツアーからハノイへ戻ってくる時刻が7時とはいっても、当てにならない。
>>とすると、S3かE1に乗ることになるだろう。

しかしS3の出発が午後8時半だ。
もし切符が取れていても、列車はとっくに出発してしまっている。

バスは真っ暗な夜道に停まる。
「ここでおしまい!歩いて帰れ」と、見知らぬ通りに放り出される。

ただ、一緒だった大学生君が、アンシンGHの近くだとわかったので、スムーズに移動できた。
このように、旅先ではとにかく人と知り合ったらすぐに役に立つわけだ。

しかし、彼とはここでサヨウナラする。
僕はとにかく列車の切符が取れているかどうか確かめなければならない。

午後11時の列車の切符が取れていれば、すぐに駅へ行くつもり。
彼と別れて、急いで旅行代理店「ラブプラネット」へ。

ラブプラネットへ行くと、今日の切符は取れなかったとか。
まあ、そっちの方がよかったわけだけどね。

明日の23時(午後11時)ハノイ発、午前10時15分フエ着のE1列車が取れていた。
切符を見ると、Hard Bed/Airconditionedだそうだ。

客車番号3、コンパートメント2番、ベッドは11番、最上段。
料金は21ドル。

切符に書いてある料金は247000ドン。
1ドルを15000ドンと考えると、16.5ドル。

それで、僕が支払うのが21ドルだから、4ドル半の儲けか、まあいい商売かな。
ただこの切符には、「ticket for foreign passenger」とあるので、バッチリ外国人料金だ。

あとで乗ったときに、この切符についてディープに考えるので、覚えておいて欲しい。
デポジットを10ドル支払っていたので、残りの11ドルを払う。

預けておいたバックパックを背負う。
さてこれから、ホテルを捜さなければならない。

ラブプラネットのおじさんは、僕にホテルを紹介すると言う。
従業員のバイクで、僕をそのホテルへ送るというんだ。

ただ、昨日の経験から言っても、やはりハンベー(Hang Be)通りのホテルの方が何かと便利だ。
申し出を断って、夜の通りに歩き出す。

すると、すぐに「ESPECEN HOTEL(22 Hang Be/ Ha Noi/ Viet Nam)」というのが目に付いた。
入っていって部屋を見せてもらうと、寝るだけならば十分。

201号室、シャワーイレつきのシングルルームで7.5ドルだ。
前日泊まっていた「ホンゴックホテル」は、綺麗だったが25ドルもしたからね。

バックパッカーとしてはやはり、バックパッカー向けのいろんな店が並ぶハンベー通りがいいだろう。
さて、部屋を決めて、バックパックを部屋に置いて、夕食に飛び出す。

カイザーカフェという食堂で、ビールの大瓶を3本(1本8千ドン)空けて、24000ドン。
ハロン湾の洞窟出口で、缶ビール一個で3ドルもボッタクろうとしたおばさんが、どれだけ吹っかけたかわかるだろう。

料理を2皿とって、ビールを飲み、ご飯を食べる。
寝る前にゼッタイ必要なミネラルウォーターのボトルを買って、合計66000ドン。

結局夕食に9万ドン(6ドル)使った。
でもまあ、今夜の部屋が安いので、埋め合わせは付くか。

部屋のベッドに横になり、今日の出来事を旅行ノートに書き込む。
とにかく、ハロン湾へ行って、明日の夜の寝台車の切符を入手した。

そうそう、僕が参加したハロン湾一日ツアーは14ドルだった。
同じ船に乗った人で、20ドル払った人も15ドル払った人もいた。

中には、値切りに値切って12ドルというのもいた。
だったら、14ドルは平均かな。

今日も無事に過ぎたね。
旅人には、その日のベッドさえあればいい。
今日の思い出はつくった。
明日はまた、わけのわからない思い出が待っている。
だってそれが、旅というものだからね。
【旅行哲学】夜中に飛び込んでも、結構部屋は見つかるものね。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20080329