「正直な話として、日本の有名私立大学など世界の誰も知らない」(cuba15)

 

日本では東大以外は学歴としては全く意味がないので、僕は福田君を東大生だろうと感じ、また東大と想定した戦術に出た。

福田君が東大でなかった場合、例えば慶応の場合は前述したように簡単に馬鹿に出来るのがわかるだろう。
もちろん僕の書くことは、すべて現実によって試されていることで、決して頭の中ででっちあげた空想談ではない。

実際、メキシコのオアハカという町で、一緒の夜行バスに乗っていた慶大生と知り合い、彼のオーストラリアやカナダへの語学留学歴をさんざん聞かされた上で英語力をチェックしたが、この慶大生は全く英語力がなかった。

つまり、馬鹿だった。

この時に「世界旅行主義」の基本テーゼの一つが確立された。

「いくら金を使っても馬鹿は治らない」

 

ところで、福田君が慶応でなくて、早稲田大学だったらどうだろう?

事実、旅先で出会う学生には早稲田を名乗る人間が多い。

ほとんどは、嘘だが、中には本当の早大生もいると思う。

しかし、僕が見て本当の早大生と確認しても、案外と短い期間しか旅に出ていないようで、僕は早大生の本物の長期旅行者には出会ったことがない。
早稲田はもともと東大のすべり止め大学で、早大を狙うような人間は、初めから人生から逃げているので、日本の現実からさらに逃げて旅に出ることもないのだろう(僕自身は早稲田大学理工学部に合格して入学を辞退しているので、この程度を書いても許されるだろう)。

早稲田の特徴は、有名になっている人間にまともに早稲田を卒業した人間はいないこと。

学生の人数は多いが中味はまったく大したことがないので、まともな学生は中退することになっている。
つまり、早稲田に入学できる程度のレベルの頭があり、中退するほど行動力や度胸がある場合は、社会でも成功する確率が少しは高いと言えるかもしれない。
しかし、だらだらと卒業まで早稲田にいる場合は、学費の無駄遣いで、卒業後にはったりをかませたいだけの人間なので、早稲田を卒業した人間にろくなやつはいないというのが世の中の常識だ。

ま、早稲田に中退が多いのは、ただ遊び回って授業料を使い込んで、金が払えずに除籍になってしまったというだけなのだが。
それと、嘘で早稲田中退を売り物にしても、本当かどうか誰もわからないので、嘘だらけの日本の三流マスコミ、及び、出版関係者には変に多いというだけの惨めな話だ。

日本社会ではなぜか早稲田という名前があちこち目に付くが、これは単純にマスコミに早稲田が多いからだ。
マスコミに早稲田が多いという意味は、早稲田には中味がないという証拠でもある。

もともと一流の人間はマスコミなんかをわざわざ希望しないからだ。
基本的にマスコミは虚業だが、しかも日本のマスコミは虚業ですらない。
社会の表面でガヤガヤ目立つが、実際には何の役割も果たしてはいないのだからね。

日本でしか通用しない理屈で、日本的な集団主義の中に埋もれて、集団の意思の方向に流されるままに、読む前から中味がすべてわかってしまうようなことを書いている。
雑誌を読んだりテレビを見たりする方も、どちらの方向に流れたらいいのか、集団意思の流れを確認しているだけで、そこからなにかを得ようと期待しているわけではない。

このことは僕のように長期に日本を脱出して、海外のメディアに頼って旅を続けるとよくわかる。
たまに日本の雑誌を見ると、あまりの内容のなさに笑い出したくなるからだ(そして笑いすぎて涙が出てくる…)。

海外のメディアにはそれなりに特徴があって、奥が深いが、日本のものはスカスカだ。

それは例えば旅行関係のガイドブックや雑誌をパラパラとめくるだけで容易に理解できる。
海外のものはちゃんとした旅行のプロが書いているのに対して、日本では旅行の素人がパンフレットと聞き書きででっち上げている。

中味はもちろんダメだが、もっと問題なのは旅行技術(それも間違っているが)だけで旅行の思想がないところだ。

日本の他のすべての事柄と同様に、有り合わせの共同幻想、つまり「旅先では面白い個性的な人と出会う」「外国の人とも心を開けば通じ合える」「人類はみな兄弟」「世界平和万歳!」で適当にまとめてある。

こんなものを作っているのだから、日本のマスコミは世界中で馬鹿にされているのだが、馬鹿にされていることすらわからない。
なぜって、英語もまともに出来ないんだからさ。

まあ英語が出来なくてジャーナリストを気取っていられるのは、日本ぐらいのものだよ。

というわけで、こういう正しいイメージを持っていれば、世界で全く相手にされていない、日本のいわゆる有名私大なんかは、慶応でも早稲田でも簡単に馬鹿に出来るので、読者も試して欲しい。

さて、東大の問題に戻るが、東大の場合は一つ大きな弱点がある。
それは自慢の仕方だ。
東大生は自分から積極的に東大を自慢できないのだ。

(cuba15)

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