日本人旅行者と湖でボート遊びをしたが、水に沈む不思議なオールだった。ボートに一人で乗る寂しさについて。@ポカラ/ネパール
ポカラにきても、僕には、特に何をするという目的もない。
貸本屋で、英語のペーパーバックを買って、読み終わったら、持って行って、三分の一の値段で引き取ってもらう。
でも、やはり、気候がいいせいなのか、すらすらと読めたね。
だって、毎日本屋に行ってたし。
他に行くところもなかったしね。
別に気にはならなかったけど。
ポカラの特徴は、湖があること。
だから、ボート遊びには最適。
もちろん一人では面白くないので、道端のカフェで本を読んでいて、日本人が通りかかったら、声をかける。
「ボートに乗ったことありますーー?」と声をかけて、女性を入れて、男性二人で、ボートに乗ったことがあった。
というのは、やはり、よほど親しくないと、男女2人でボートに乗れないしね。
男性二人でボートに乗るのは、僕の趣味じゃないし。
女性一人、男性二人だと、ボートに乗りやすい。
たまたま湖に浮かんでたボートが、3人乗りだったのかな。
まあ、どうでもいいことですが。
ボートに乗るにしても、女の子が一人入ってると、楽しいものだってことね。
男性一人でボートに乗るのもいいかな。
でも男性が、公園で、一人でボートをこいでいるときは、何か悩んでいるとき。
僕は、ロンドンは、ハイドパークの池で、ボートをこいだことがある。
そのときは、ロンドンから米国へ飛ぼうか、日本へ帰ろうか、考えていた時だった。
これから、アメリカに渡って、北米一周するのも疲れるしなー(涙)。(このときは北米一周に続いて中南米一周旅行なんて、できるとは思えなかったし。)
かといって、日本に帰っても居場所もないし、友達もいないし、一人ぽっちだし(苦)。
だから、男性が一人でボートをこいでいた場合、悩んでるので、じっと見守ってあげてね。
ボートから飛び込むかもしれないしね(涙)。
でもやはり、ハイドパークの池より、ポカラの湖のほうが気持ちよかった。
実は、ハイドパークの池は、僕の世界一周中の話なので、これよりずーっと後の事になるけどね。
それはそれとして、不思議な経験をした。
普通ボートのオールは、木製だ。
今はプラスチック製かもしれないが、木製でもプラスチック製でも、ボートのオールは、水に浮くものだよね。
だって、オールを流すことはよくあるんだし。
オールがボートから外れても、オールは浮かんでいる。
それを取りにいくってことは、誰でも経験あるだろう。
ところが、今も思い出すんだが、僕たちが乗ったポカラのボートのオールは、木製だったと思うんだが、水より重くて、沈んだんだ。
すーっと、見事に沈んだ。
新しくもなかったから、それまで沈んだことがないとは思えないが。
何度も沈んでいるはずだが。
でもそのときは、貸ボートのオールが水に沈んでなくなってしまって、頭がパニックになった。
もちろんオールが沈んだことは黙っていて、とっとと逃げ出そうとした。
が、立ち去ろうとしたら、「オールは?」と、一本足りないことを指摘された。
結局、沈んだオールの代金として10ドル払って解決した。
でも、いま考えても、あのオールは、おかしかった。
ひょっとして、無線操縦で、浮き上がってくる特殊装置がついているのでは?
貸しボートのオールが、木製なのに水に沈むというのは、どう考えてもおかしい。
オールが水に沈むように、わざと重い木でオールを作り、10ドルずつ取っていたのかも。
もちろん、オールは、あとで捜して引き上げるようなこと?
でもそんな、面倒くさいこと考えるかなー。
みんながオールを落とすわけでもないんだし。
でも、10ドルは、わざわざオールを作るには安いような気もするんだよなー。
ボート屋の人は、誠実そうだったし。
ネパールでは、騙されたとか、盗まれたとかいう話は、聞かなかったしなー。
そのおかしさに、いま気がついたんだけどね。
旅先には不思議なことがたくさんあるね。