トンブクトゥからモプティへの4WD@トンブクトゥ/マリ

【トンブクトゥの広場で見つけた4WD】
世界旅行者は、トンブクトゥに滞在しながら、ガイドを雇わずに、一人でうろうろしていた。
これで町中のトゥアレグ(Tuareg)族を敵にしてしまったようだ。

だとしたら、このまま滞在していると、殺される恐れもある。
日本人の1人や2人、殺して砂漠に埋めてしまえば、誰にもわからないし、誰も捜さない。

よーしそれなら4WDで行くしかない。
4WDでモプティまで脱出だ!

僕は昨日調べた広場へと走った。
広場に座ってた人に聞いて4WDのオフィスへ行き、今日の切符を購入する(15000フラン)。
ホテルへ戻って、あわてて荷物をまとめて、広場へ戻る。

日陰で車を待ちながら横になる。
車は確かに3時にやってきた。
が、10人ほど乗せて、動き出したと思ったら町をぐるりと一周してまた広場へ戻った。
そのあと客がどんどん詰め込まれ、横一列の3人がけの席に5人が詰め込まれる。
後ろにも人がぎっしりで全部で何人乗ったかわからないくらいだ。
僕は運転手の後ろの窓側に席を取り、うんざりしていた。
そこへ日本人の若者が歩いてきた。
僕は座ったままで、窓から呼びかけ、話を始める。
彼は世界一周旅行の途中だ。
これからモプティへボートで行くつもりだとか。
うーん一人なら退屈だが、この若者と一緒ならボートで何日もかけていくのもいいかもしれない。
どうしよう。
でも、僕はもう車に乗ってしまっているし。
僕はこういうとき、神の意思を考える。
神は僕に何をさせようと欲しているのか?
ふと思いついて、彼の名前を聞く。
すると「変な名前なんですけどね。希望と書いて、のぞみと読むんです」とのことだ。
希望か!
さて希望くんがここに出現したという神のお告げは「希望にすがれ!」ということか。
それとも「行くと決断したあとで、わけのわからない希望にすがってはならない」と、僕を試しているのか。
迷っているうちに車は急に動き出した。
仕方ないこのまま行ってしまおう。
しかし、実際はこのとき「生きる希望をなくした」のだと、僕はすぐに知ることになった。
【写真】トンブクトゥの広場で見つけた4WD
【旅行哲学】いま思っても、希望くんと船に乗った方が、ネタ的にもよかったんじゃないかな。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20070126