上海〜バンコク旅行記(2002)より、第74話《ホーチミンに会いに町を歩くと、レーニンにぶつかる》

【レーニン公園のレーニン像(Lenin Momument)@ハノイ/ベトナム】

【ホーチミン(Ho Chi Minh's Mausoleum)廟@ハノイ/ベトナム】
2002年8月8日の朝、「ESPECEN HOTEL」を出るときに、預けていたパスポートを返してもらった。
ベトナムでは、一応、ホテルが外国人旅行者のパスポートを預かることになっている。

でも、「両替に必要だから」と言えば、戻してくれるのが普通かな。
旅行者のパスポートをあずかる規則になっている国は、イタリアでもそうだったし、エジプトでも昔は預かったものだ。

エジプトの場合は、ホテルが外国人登録を代行するという感じで、登録が済めば向こうから返してくれた。
実際は、両替のつもりはなかったのだが、両替を口実にしてバスポートを取り戻す。

すると、ホテルのフロントは、「100ドルを151万ドンに両替する」と言い出した。
僕は、銀行で15,300ドンで両替できると知ってたので、もちろん断ったけどね。

100ドルになると、その差は2万ドン。
2万ドンといえばだね、150円くらいだから大きいよね。

だって昨夜は、ビールの大瓶3本を食堂で飲んで、2万4千ドンだったんだから。
ホテルを飛び出した世界旅行者みどりのくつした(みどくつさん/みど先生)は、まず郵便局へ向かう。

郵便局は、最初の日に絵葉書を売りつけられたときに、場所は確認してあった。
ホアンキエム湖の北西岸にある。

ここでは自分へ1枚書いて出しただけ。
切手は、日本へ7千ドン、ヨーロッパが8千ドン、アメリカは8千5百ドンとのこと。

そのあと、駅へ行って、E1列車の時刻を確認した。
ホアンキエム湖からハノイ駅まで、歩いて25分かかった。

これは、夜に駅まで歩いて行く場合の、所要時間の見当を付けたかったからだ。
駅から、ディエンビエンフー通り(Dien Bien Phu St.)を歩いていく。

どこへ行くかというとだね、「ホーチミン廟」なんだよ。
ホーチミン廟には、ホーチミンの遺体が保存されてる。

さて世の中には、世界三大保存遺体というものがある。
それが、「レーニン」「毛沢東」「ホーチミン」だ。

これに「金日成」を加えると、4つになるので、取り扱いにご注意ください。
歩いていくと、左側に公園が見えてきた。

ベトナム人民の皆様が、公園の掃除をしている。
しかしそこに僕は、思いがけないものを見つけた。

なんとハノイの公園に立っているのは、レーニンではないかっ!
ホーチミンの遺体を見に行こうと歩いていると、レーニン像(Lenin Momument)に会う。

これは何かの因果かな。
せっかくだから、「レーニン像の前に立つ世界旅行者」という写真を取ろうと思ったが、誰もいない。

熱心にお掃除しているおばさんに頼むのも、ちょっと気が引けたので、像を撮るだけにしました。
あとで調べると、この公園は「レーニン公園」だとのこと。
ソビエト帝国の崩壊と東欧の民主化のあとでは、レーニン像はほとんど撤去されたものと考えていた。
しかし、ベトナムの首都ハノイでレーニン像を見るとは、いい話のネタだ。
世界旅行者はこのとき、「ベトナムは外国人観光客に開かれたが、その裏はまだまだ共産主義なのかもね」と思いました。
さてこれから、さらに歩いて、ハノイの官庁街にあるホーチミン廟(Ho Chi Minh's Mausoleum)へと向かいます。

【旅行哲学】とにかく歩いてさえいれば、思いがけないものに出会うもの。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20080331