アグラ郊外のファテープルシークリーを見て、鉄道でデリーへ移動し、駅前のメインバザールの安宿にチェックイン@デリー/インド

【メインバザール近くの道/2007年8月】
カジュラホから11時間、ローカルバスに乗り、アグラに着いたのが2日前の夜だった。
昨日は、ホテルから歩いて出て、アグラ城とタージマハルを見た。
タージマハルからホテルまでは、リキシャーに乗るとちょっとしたトラブルがあった。
しかし、これはよくある話で、なにも問題はなかった(逆に話のネタができて、うれしかった…)。
今日は、いよいよ首都のデリーに移動する。
アグラからデリーへは列車が何本も走っている。
所要時間は、列車によって違うが、昼ごろにアグラを出れば、ニューデリー駅には明るいうちに確実に到着する。
ガイドブックによると、ニューデリー駅前の通りに、安宿が固まっているとのこと。
つまり、昼ごろにアグラ駅(アグラカントンメント駅)へ行きさえすれば、問題なく移動できる。
これは、ホテルのおじさんにも聞いて、確認した。
もちろん予約はしない。
だって、いつアグラを出るか、わからないんだからね。
一応、デリーまで行けば、インド旅行は半分終わったことになる。
だから逆に、デリーに行くのをゆったりしたいという気持ちがある。
でも普通、アグラからデリーまで3〜4時間程度で移動できるわけだから、午前中はまだ時間に余裕がある。
僕は、ファテープルシークリー(Fatehpur Sikri)を見に行くことにした。
ファテープルシークリーはアグラの西方40km程度の距離にあり、ローカルバスが走っている。
僕は宿のおじさんに行き方を聞いて、荷物をホテルに預けて、ローカルバスに乗っていったのだと思う。
実は、ファテープルシークリーに往復したバスのことは覚えてない(ツアーバスで行ったはずはないし)。
ただ、ファテープルシークリーの内部をガイド付きで歩いたことは、はっきり記憶している。
遺跡の入口で靴を脱いで、裸足で見てまわった。
使われている石材が、すでにあった建物から持ってきていて、だから、石材のスタイルが統一されてないと聞いた。
覚えているのはそれだけかな。
とくに変わったものがあるわけでもないので、すぐに見終わって、とっととアグラへ戻りました。
僕としては、ちょうど午前中の時間潰しになりました。
一応名のある遺跡だし、バスで一時間程度のところなので、オススメしておきます。
アグラへ戻り、ホテルでバックパックを受け取って、歩いて、アグラカントンメント駅へ。
駅の窓口で、特にトラブルもなく、混雑もなく、列車の切符を買う。
スンナリと、列車に乗った。
どの列車に乗ったのか、覚えてないが、特に選んだりはしなかった。
でも、客車内は、それほど混んでいるわけでもなく、快適に過ごせました。
実際何時間かかったかは記録してないが、ニューデリー駅到着は、まだ明るい時間だった。
どのホテルに泊まるか、考えてないので、ニューデリー駅前から延びる「メインバザール(パハールガンジ)」を歩く。
宿をどこにしようかと歩いていくと、客引きが声をかけてくる。
この時代、日本のガイドブックにも「客引きに宿を紹介されると、客引きのマージンも支払うことになる」と書いてあった。
客引きは、話をしながら、ぴったりと僕の横について歩いている。
いかにもの安ホテルに入ると、客引きは、僕と一緒に入って、先に宿の人に話しかける。
これでは、自動的に、客引きにお金を払うことになる(ホテル代に客引きの手数料が含まれてしまう)。
一応、3軒ばかり見て歩いたが、なぜかわざと、安いだけがとりえの宿に決めた。
日本円で、100円程度のシングルルームだったような記憶がある。
壁に塗ったペンキが、細くめくれて、あちこち剥がれていた。
部屋はそんなに狭くはなかったが、ベッドがあるだけ。
何でこんな殺風景な部屋を選んだかというと、立派な理由がある。
僕には、「インド旅行は、ものすごく安い部屋に泊まるのが、本物だ」という考えがあったから。
アグラで泊まっていたホテルも、ある程度まともなところで、部屋も清潔だった。
でも僕の心の中には、「こういうホテルに泊まっていては、インド旅行じゃないんだよなー(涙)」という、後ろめたさがあった。
だから、かなりひどい部屋に泊まって、やっと、「インド旅行をしている」という気持ちになれたわけだ。
まあこれも、ファッションだけどね。
思い起こせば、ネパールからスノウリの陸路国境を越えて、バラナシへいったときは、政府系のツーリストバンガローに泊まった。
ここは、かなりちゃんとしたところだった。
次に行った、カジュラホのホテルも、安かったが一応設備は揃ってた。
アグラも、まともだった。
ただそれだと、イメージしていたインド旅行とは違うんだよね。
ニューデリー駅前の、安宿街で、本当に安くて小汚いホテルに泊まって、やっとインド旅行が本格化した気がする。
でも、しばらくしたら、いいホテルに移ったと思う。
それは、続きでお楽しみください。